2009年05月19日
フェーン現象の種類
フェーン現象には二つの種類がある。すなわち、熱力学的な断熱変化によって起こるフェーン現象と力学的に起こるフェーン現象である。前者を湿ったフェーン、後者を乾いたフェーンという。乾いたフェーンは風が山を越えなくても起こるフェーン現象として知られている。この両者の現象の発生を唱え、フェーン現象の本格的な研究を行ったのはオーストリアの気象・気候学者ハン(1839年?1921年)である。ハンはフェーン現象の研究のほか、上昇気流による断熱変化、高気圧論など、気象力学(特に気象熱力学)の研究で業績を上げた。
湿ったフェーン-非断熱加熱説
具体的な例から説明する。ここに、ある山があるとし、その山の高さを1000mとする。その麓を地点A、さらにその山を越えた麓を地点Bとする。地点Aの気温を15℃とし、ここで地点AからBの方向に向けて風が吹いているとする。もちろんその風は、山肌にぶつかり行き場を失って上昇気流として山を登り始める。気温は高度とともに減少するので、この風が空気を飽和させるのに十分な水蒸気を含んでいる場合、山を上昇中のどこかで空気が飽和して雲が発生し、最終的には山に雨を降らせる。湿った空気の温度減率(これを湿潤断熱減率という)は、空気中に含まれる水蒸気が凝縮する際に熱を放出させる凝縮熱から、平均の温度減率(0.6℃/100m)よりも小さい。すなわち湿潤断熱減率は約0.5℃/100mである。その割合で温度が低下していくならば、山の頂上1000m付近では温度が10℃となるはずである。また、降水によって空気は水蒸気を殆ど失ってしまったとすると、今度は空気が乾燥しているので温度減率(これを乾燥断熱減率という)は湿潤温度減率よりも大きい約1℃/100mである。そうするとB地点での温度は20℃となる。よってB地点ではA地点よりも気温が高く、乾燥した風が吹くということになる。このフェーン現象は、湿った空気を前に伴ったものという意味で湿ったフェーン現象と呼ぶ。今述べた例のように断熱変化を伴うので、熱力学的現象として捉えられる。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
こんな現象が起こるんですね。大変興味深いです。
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